26時の泣きごと

ここ数カ月、振り子のようだった。

毎日、いや1秒毎に右に左に大きく振れていた。

様々なことが切なく美しく右に大きく振れる。

「きっと、私を傷付けたくなかったのだろう」
「優しい人だから、最後のメールは敢えて
差し障りのないものにしたのだろう」
「他にも傷付けたくない人が居るんだ」


そして、どうしても割り切れない遣る瀬ない思いが
右に振れた分だけ左に振られる。

「きっと居心地のいい場所で、私のこと笑ってんだ」
「私の気持ちを知っていて、最後まで優位なポジションを
キープしたんだ」
「結局、男なんてみんなズルイんだ」


左右に大きく振られた振り子は、その内少しづつ
その振り幅が小さくなって、いつかは動くのを
止めるのだろう。
どれ程の時間を有しても、いつかはその時が来る、
今は息を潜めてその時を待つしかないのだろう。

そう自分に言い聞かせてきた。


最近、自分でも「ちょっと落ち着いてきたかな？」
と思っていた。

なのに…

2日続けて夢に出てこられたのには参った。
今迄押さえていた「恋しいモード」が
一挙に吹き出してきた。

もう本当に参った。

「逢いたがる自分」に参った。
そして
「ちっとも大丈夫じゃない」ダメな私に凹んだ。

ほら、よく昔の刑事ドラマで在ったぢゃないですか、
薬物中毒の人に、体からクスリを抜くため
禁断症状が治まるまで拘束してしまうってやつ。

「頑張れ！今夜がヤマだ！」とか
「これを乗り切ればラクになれるぞ！」とかってやつ。

今まさしくそんな状態。

これを乗り切ればラクになれる。はず。


なるべく携帯に手が行かないようにしている。
一人で車に乗らないようにしている。

そして、今度誰かに恋した時は

「逢いたがってもらえる女」になりたいと思う。

優しくされなくてもいい。
何も望まない。

ただ、「逢いたい」と思ってもらえる女になりたい。



そんな中、悲しいニュースが一つ。

老舗ライブハウスのBAHAMAが年内で閉店を決めたらしい。

これで本当に「老舗」のライブハウスが大阪から消えてしまう。


そしてこんなニュースの時にも
あの人の顔が真っ先に浮かぶ。